彩球オーディオ倶楽部

44回作品発表会 

 

 

 

 

 

 

20111029日に、埼玉県久喜市にある久喜総合文化会館小ホールにて、彩球オーディオ倶楽部の第44回作品発表会が開催されました。当日は天候にも恵まれ、230人を越えるオーディオファンが集まりました。

 

 

 

 

 

 

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今回の企画は、オーディオ用ヴィンテージ管の入手が困難となる中で、まだ特性の良い球が入手できる送信管にスポットあて、「送信管の魅力を探る」というテーマで会員自慢の送信管アンプの音を楽しむというものです。スピーカシステムは10セルのマルチセルラホーンを使い、会場の広い範囲で立体感のる音が楽しめるようにしました。また、会場中央の調整卓からステージ上のアンプまではアンバランス伝送していましたが、第43回発表会でバランス伝送したところいい結果がえられたので、今回もバランス伝送としました。

 

 

 

 

 

 

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1.    協賛企業のデモンストレーション

 

最初のコーナーは協賛企業のデモンストレーションです。有限会社五麟貿易様の2A3シングルアンプを試聴しました。トランスや電子部品を中国から輸入し、通信販売を行っている商社ですが、今後はアンプキットの販売も積極的に進めていくそうです。

 

 

 

 

 

2.    作品発表会

 

今回の企画は送信管アンプの試聴ということで、ステージには大小さまざまの送信管アンプが並びました。いつものように、25分の持ち時間の中で課題曲を2分程度演奏し、出品者が選んだ曲を数曲演奏するという形で進められました。課題曲はトワエモアの「この街で」です。

 

 

 

 

 

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(1)   VT−62プッシュプル 6W 香川哲哉氏

手持ちのVT-62を使い、第41回発表会の井上氏の50プッシュプルアンプと同じ回路構成で組んだアンプとの説明がありました。できたばかりでチューニング中とのことでしたが、明るくさわやかに課題曲を演奏しました。特に中音域の力強さに特徴があり、ローズマリークルーニの歌うダニーボーイがとても印象的でした。

ドライバ管に56を使っているためグリッドをプラスまで振るのができず、出力が6Wとなっていますが、6V6の三結にすれば10W以上得られるそうです。

 

 

 

 

 

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(2) 2E24プッシュプル 10W 土屋勝男氏

アルティク型の回路構成ですが、2E24のスクリーン電源にはインピーダンスを低くできるWE124型の回路を採用しているそうです。きらきら輝くようなトワエモアの歌声といった感じです。デュークエリントンをバックにアームストロングが歌うデュータスプレイスでは、心地よいベースと歯切れ良くはずむようなアームストングの歌声が印象的でした。ビッグバンドとバイタボックスのマルチセルラホーンはとても相性がいいようです。サラボーンの歌うコパカパーナでも、ギターやパーカッションをとてもリアルに表現しました。

 

 

 

 

 

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(3) 829Bプッシュプル 12W 横山潤一氏

829B1本のバルブの中に2個のビーム管が入った球で、50MHz144MHzの送信管としてアマチュア無線の間で人気がありました。この構造を利用して、トランスドライブの単管プッシュップルとしたアンプです。ドライバ管は12AU76SN7を使っているそうです。高域まですっきりした透明感の高い声でトワエモアを表現しました。ジャズにアレンジされたブランデンブルグ協奏曲第1番では、力強いピアノの鍵盤さばきが気持ちよく会場に響きました。また交響曲グランドキャニオンでは、西部の大自然の情景がステージいっぱいに広がりました。

 

 

 

 

 

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(4) 807プッシュプル 20W 五十嵐昭氏

アマチュア無線家でもある五十嵐氏の選んだ球は、堅牢かつ特性のよい6L6系の807です。今回の発表会では、ドイツのRSD807を使いました。NFB9.317.2dBの範囲で可変できるアンプですが、13dBに設定しているそうです。低域から高域までバランスがとてもよく、みずみずしい歌声でトアエモアを表現しました。課題曲の後は平原綾香やダイアナクラークなど、3名の女性ジャズボーカルを演奏しましたが、音のぬけがよく歯切れもいいので、気持ちよく聞くことができました。

 

 

 

 

 

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(5) 813シングル 25W 上田順筰氏

25分間の休憩の後は上田氏の発表です。トリュウムタングステンフィラメントが煌々と輝く813は、堂々としたバルブ形状からもファンの多い球です。しかし、プレートに2000V以上の電圧をかけるように設計されているため、オーディオに用いるには高い技術が必要です。上田氏のアンプは813を三極管接続とし、プレート電圧を1000Vで動作させているそうです。三極管接続でもシングルで25Wの出力があり、パワフルかつ透明感の高い音色が特徴です。課題曲のトワエモアの歌声が、とても爽やかに表現されていました。このあと演奏した3曲の女性ボーカルのうち2曲がLPレコードでしたが、極めてひずみが少ないせいでしょうか、しっとりとしたLPの音色と軽快なCDの音色の違いがよくわかりました。

 

 

 

 

 

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(6) 833−Aシングル 30W 新屋紀宏氏

ステージに並ぶ送信管アンプの中で、ひときわ異彩を放つ巨大なアンプが新屋氏の833-Aシングルアンプです。初段の6SN7で増幅した信号を送信管838に送り、インターステージトランスで位相反転して833-Aを励振しています。プレート電圧は650Vでプレート電流は200mA、出力は30Wとなっていますが、100Wへの改造も可能だとか。大型管を使ったアンプの制作が得意の新屋氏ですが、ガラスの中の電極を眺めていると、音を聞いてみたいという思いを止めることができないそうです。さて、まずは課題曲の演奏です。出てきた音は、見た目とは反対にとても軽やかな歌声のトワエモアでした。そよ風のように耳にやさしく語りかけます。また、ピンクパンサーのテーマでは、サクスフォンをとてもリアルに表現しました。大型アンプ特有の力量感や躍動感もあり、フラメンコギーターのダイナミックな演奏も十分堪能しました。

 

 

 

 

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3.    柳沢先生のコーナー

 

今回のイベントは、柳沢先生自作の813三結シングルアンプを使い、先生のトークを楽しむという企画です。先生の思い出話を交えながら、194050年代にアメリカで流行したモダンジャズや映画を解説していただきました。演奏に用いたソースはすべて当時のLPレコードで、バーバラ・リー、フランク・シナトラ、ジュリー・ウィルソンなどの暖かい歌声が会場いぱいに広がりました。

パワーアンプに使われている東芝製の813は、プレートにニッケル・ジルコニュームを使用しておりカーボン・フラファイト製プレートの球より音がいいとのと。6L6GC三結のトランス結合ドライブ回路でA2級動作させており、22.8Wの出力を出すことができます。会場ではアメリカが輝いていた時代に思いをはせるかのように、目をつむって音楽に聴き入る参加者の姿もありました。

 

 

 

 

 

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4.    懇親会

 

さて、最後は会場をレストラン・ヴィラージュに移し、お楽しみの懇親会の始まりです。今回も40名を越える方々が、会場に集まりました。新しい会員の型も、7名ほど参加して下さいました。美味しい料理にワイン、そして友との語らい。夜がふけるまで楽しい時間を過ごしました。

 

 

 

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次回は2012128()の新年会となります。

またオーディオで盛り上がりましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

                  システム構成

CDプレーヤ

デノンDCD-1650SE(改造機)

LPプレーヤ

ガラード301

カートリッジ オルトフォンSPU-AE

MCトランス 会員自作

スピーカシステム

ツィータ JBL 075

スコーカ バイタボックスCN129ホーン

バイタボックスS2ドライバ

ウーファ アルテック515-8G

ネットワーク 会長自作

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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