彩球オーディオ倶楽部  第41回作品発表会

1インチスロートドライバの聴き比べ

 

 

 

 

 

 秋のやわらかな光が差し込む中、1023()に、埼玉県久喜市の久喜総合文化会館小ホールで彩球オーディオ倶楽部の第41回作品発表会が開催されました。今回はいつもの定例会より多い、180名を越えるオーディオファンが集まりました。

恒例の電子部品のバザーも開かれ、1030分の開場と同時に、真空管やトランスなどの部品を買い求める人たちでロビーに人垣もできました。

 

 

 

 

 まず樫村会長の開会の挨拶があり、次いで司会の西堀氏より、使用する機器の説明がありました。今回も作品発表とイベントの2部構成です。ただし、発表を予定していた北嶋氏が体調不良のためお休みとなり、代わりに本倶楽部の会員である松本氏が作成した6BM8シングルアンプが出品される旨の案内がありました。

 

1部 自作アンプ5台の作品発表 

2部 1インチスロートホーンの聞き比べ

 

 

バザーが開催されているロビー

 

 

 

第1部 作品発表

 

KT-66 シングルアンプ 石風氏

 トップバッターは石風氏のKT-66シングルアンプです。ドライバ管にCV1067を用いたシンプルな構成ですが、トランス類は全てファインメット、カソード抵抗は板抵抗、電源もケミコンレスと、こだわりの部品を使っています。テーマ曲であるダイアナクラールの「I don’t know enough about you」のあと、おもにクラシックを中心に演奏しました。テーマ曲の演奏では、ステージの前に出てくるような奥行き感のあるボーカルでした。また、歌劇こうもりの序曲では、力強いコントラバスの響きも印象的でした。

 

 

KT-66シングルアンプ

 

 

 

6080 4パラOTLアンプ 水野氏

 2番目は水野氏の60804パラOTLアンプです。黒いパソコン用筐体に入ったアンプで、電源部とアンプ部が2階建てになっています。回路もなかなかユニークで、球だけで全段直結とするため、ドライバ段ではネオン管を使って420Vのレベルシフトを実現したそうです。このレベルシフト回路は、当初ノイズと安定性に問題があったのですが、試行錯誤の末にネオン管と並列にコンデンサを入れることで解決したそうです。

 出てきたのは、低域から高域までバランスのとれた、OTL特有の爽やかな音でした。くるみ割人形のトレパークで演奏されたシロフォンとタンバリンが、とてもリアルに聞こえました。

 

 

6080 OTLアンプ

 

 

 

300B シングルアンプ 菅野氏

 3番目は、山形オーディオ倶楽部の菅野氏の300Bシングルアンプです。電源部と左右のアンプ部を別シャーシに組んだ3台構成となっています。アンプ部のドライバ段と出力段を、ステップダウンしたインターステージトランスで接続しているそうです。電源部の整流管はCK1008というガス放電管で、作動中は外周器の中が不思議な薄い光を発していました。演奏はジャズが中心で、300B特有の力強くスケールの大きな音が印象的でした。

 

 

300Bシングルアンプ

 

 

 

 3名の発表を終えたところで、休憩時間となりました。今回は橋本電気株式会社様より、プッシュプル用の大型出力トランスを寄贈していただいたので、休憩時間を使ってオークションで販売されました。

 

 

 

 

50プッシュプルアンプ 井上氏

 4番目はトランスとチョークコイルにファインメットコアを使った井上氏の50プッシュプルアンプです。トランス結合アンプ特有の中音域に力強さがあり、かつ高音から低音までばバランスがとてもよくとれていました。特にバイオリンの弦の響きに、艶があると感じました。300Bに比べて登場する機会の少ない50ですが、ファインメットトランスとの組み合わせで、一段と魅力を増したようです。

 

 

50 プッシュプルアンプ

 

 

6BM8 シングルアンプ 松本氏

 プログラムでは北嶋氏のWE-350プッシュプルアンプが出品される予定でしたが、北嶋氏が体調不良で欠席されることになり、松本氏のアンプが出品されることになりました。

 まず驚かされたのは、シャーシの寸法です。幅20cm、奥行き10cm程度の小型シャーシに、真空管とトランスがきっちり収まっています。内部も部品でいっぱいなので、ハンダゴテをどの方向から入れて組み立てるか、事前に検討してから部品の配置を決めたそうです。ダンス音楽と演歌を演奏しましたが、低音から高音までとてもバランスがよく、流れるようなメロディを優雅に演奏しました。

 

 

6BM8シングルアンプ

 

 

 

 

 

 

2部 1インチスロートドライバの聴き比べ

 

 第2部は、あらかじめホーンを付けた1インチスロートドライバを交換しながら、その音楽表現を比較するという、彩球オーディオ倶楽部ならではの企画です。過去にも2インチおよび1.4インチドライバを使った聴き比べを行いましたが、1インチスロートドライバは一般家庭でも扱いやすく、音楽表現の違いは参加者も興味のあるところではないかと思います。今回も樫村会長の解説を交えながら、5種類のホーンスピーカをジャズやクラシックで聴き比べることになりました。

 

 試聴に用いたアンプは、松並先生自作の7581プッシュプルアンプです。ネットワークは、カットオフ周波数350Hz、クロスオーバー周波数800Hz12dB/oct2ウェイシステムです。課題曲には、ルイ・アームストロングの「What’s a wonderful world」を使いました。

 

 

ステージで出番を待つホーンたち

 

 

 

松並先生自作のアンプ

 

 

 

会長自作のネットワーク

 

 

 

 

フォステクスD−252ドライバ コーラルAH-501ホーン

 

 

 最初のシステムは、フォステクスD-252ドライバとコーラルAH-501ホーンという日本製どうしの組み合わせです。ホーンが小さいため若干高音が強調されて乾いた感じがしますが、日本の製品らしいやさしい音です。歯切れもよく、軽快にテーマ曲を演奏しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

JBL EL-85ドライバ JBL 2345ホーン

 

 

 二番目のシステムは、JBLEL-85ドライバと2345ホーンとの組み合わせです。音の重心が少し低域に移動し、ルイ・アームストロングの声が少し甘くなったように感じました。クラシックの演奏では、チェロがステージ手前に出てきたように感じましたが、ウーファとのつながりが改善されたためだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

コーラル M-100ドライバ コーラルAH-500ホーン

 

 

 三番目のシステムは、コーラルのM-100ドライバとAH-500ホーンの組み合わせです。ホーンの開口部が広くなり、ウーファーとのつながりがさらに良くなったようで、とても聞きやすい音になってきました。最初に聴いたシステム同様、こちらも日本製どうしの組み合わせなので、繊細で素直といった印象です。オーケストラのようなダイナミックレンジの広い曲でも余裕を持って演奏できます。

 

 

 

 

 

アルテック 802-8Dドライバ アルテック 511Bホーン

 

 

 四番目のシステムは、アルテックの802-8Dドライバと511Bホーンの組み合わせです。511Bはマルチセルラホーンなので、大きな会場で少し左にオフセットした位置で試聴しても、右側の楽器の音がよく聞こえ立体感があります。ルイ・アームストロングの声がとても自然に聞こえるので、これまでの中で最も臨場感があると感じました。

 

 

 

 

 

 

マクソニック D511 EXUドライバ マクソニックHS-401ホーン

 

 

 最後はマクソニックのD511 EXUドライバとHF-401ホーンの組み合わせです。マクソニックのドライバは励磁型で、20V 0.3Aを励磁電流として与えているそうです。励磁型のスピーカは音の立ち上がりがよく、スッキリしてスピード感があるのが特徴です。このマクソニックのドライバもその特徴をいかんなく発揮し、試聴最後の参加者の感想でも、多くの人から高い評価を得ていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

システム構成

  CDプレーヤ

  プリ・ラインアンプ

  パワーアンプ

  スピーカシステム

 

 

: CEC TL-51

: 彩球オーディオ倶楽部 上田氏自作

: 松並先生自作 7581 プッシュプル

: 第1部の構成

   ツイータ JBL 075

スコーカ アルテック MR64型マンタレーホーン・288-16G 

ウーファ アルテック 515-8G

ネットワーク 樫村会長の自作

: 第2

   各ホーンスピーカとアルテック515-8Gを使った2ウェイ

 

 

 

 

 

 

懇親会

 

 

 

 さて、今回も近くのレストランに会場を移し、お楽しみの懇親会の始まりました。今回は40名ほどのオーディオファンが集まりました。

 

次回は、1月29日(土)に予定されている第42回作品発表会です。会場は春日部市にある大榎という結婚式場での開催です。新年会ですので、琴とフルートの生演奏も計画されているそうです。またオーディオで楽しく盛り上りましょう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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